矯正治療
弱い力で動かします
治療に用いる針金には、「改良・超弾性型Ti-Niワイヤー」という、形状記憶合金の中でも特殊なものを使います。これは、弱い力で効率よく歯を動かすことができ、痛みの少ない、短期間の治療を可能にします。
さらに、従来のワイヤーで用いられていた「ループ」を必要としないため、歯磨きがやりやすく、虫歯のリスクを減らすことができます。
目立たない装置を使います
長い期間の治療なので、見た目は一番気になるところです。
他人から見える部分の装置には、透明の装置(セラミックやプラスチック)をつけます。(追加料金はありません。)
また、全ての患者様にできるわけではありませんが、裏側に装置をつける治療(舌側矯正)にも対応しています。(料金は割高になります。)
できるだけ抜歯はしません
歯を並べるために、永久歯を抜歯して治療を行うことがありますが、当院ではできるだけ歯を抜かない治療(非抜歯治療)の可能性を追求します。しかし、全ての方が可能ではありませんので、非抜歯治療の利点・欠点を十分ご説明しご理解を頂いた上で治療を進めていきます。
ハミガキ指導を徹底します
ワイヤーの装置は歯磨きが難しくなります。磨き残しがあると、装置の周りが虫歯になってしまう危険があります。治療のたびに必ず、徹底的にクリーニングするとともに、患者様自身でしっかり磨けるよう、歯科衛生士によるブラッシング指導を行います。
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初診予約
お電話で初診の予約をお取り下さい。 初回の矯正相談は予約の混みあわない時間帯(平日午前中)のみとなります。 じゅうぶんにお話をお伺いするため、ご理解とご協力をお願いいたします。
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初回(30分~1時間)
- 1.問診
- 歯並び、かみ合わせで具体的に気にされている事や、全身の健康状態についてお話を伺います。
- 2.診察
- お口の中を拝見し、歯並びやかみ合わせの状態、顎関節の状態などを診察いたします。状況によってはレントゲン撮影を行う場合もあります。
- 3.治療概略説明
- ここまでの診察から、治療方法、期間、料金等についての概略をご説明します。分からない事や気になるところは、納得のいくまで質問して下さい、そして、ご自宅に帰ってご家族ともよく話し合ってください。
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2回目(45分程度)
- 精密検査
- 治療を希望される場合には、お口の中の写真撮影、歯型取り(スキャン)骨格のレントゲン撮影、顎関節の検査など、前回よりも詳しくお調べいたします。
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3回目
- 検査結果報告・診断
- 精密検査の分析結果をご報告いたします。
患者様のご希望もふまえて、治療方針を検討いたします。ここが一番大切!治療方針にご理解いただき、十分に納得されるまでしっかり話し合いましょう。
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4回目
- 契約
- 治療計画にご納得頂けた方には、治療契約書を発行いたします。治療方針や、料金等につきまして最終的に確認します。
- 装置の装着または準備
- すぐに装置をつけることが可能な方は、最初の装置が入ります。装置を作るため日数がかかる場合には、準備のため型取りをします。
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5回目~(30分~45分)
- 調整
- 使用する装置にもよりますが、おおよそ4週に一度、矯正装置の調整を行います。虫歯にならないよう、毎回クリーニングを行います。がんばって通いましょう!
- 保定装置装着
- 矯正装置をはずした後には、後戻りを防ぐため、取り外しのできる保定装置(リテーナー)を使います。これも大事な治療のひとつです。
- メンテナンス
- 保定装置は少なくとも2年は必要です。症状によってはそれ以上の管理が必要な場合も多いですが、通院間隔は3~6ヶ月に減るのでだいぶ楽になるでしょう。保定の使用を徐々に減らしていき、咬み合わせが安定すれば終了です。
費用について
矯正治療は、むし歯の治療などと比較してかなり高額になります。厚生労働省が指定する先天的な障害や、外科手術が必要な症例には保険治療が適用されますが、当院では行っておりません(大学病院等へご紹介いたします)。
矯正の治療費は、地域差はありますが、一般的に50万円~100万円以上と幅があります。
当院では、できるだけ多くの方に治療を受けていただけるよう、通常外注して作る装置の一部を自院にて製作するなどのコストカットを行い、費用を抑えております。
それでも、誰もが簡単に始められる額ではありませんので、ゆっくりと時間をかけてご検討下さい。治療を検討する際に、ご不明、ご心配な点がございましたら、何度でもご相談にいらしてください。
料金表(別途消費税がかかります)
相談料
2回目以降は2,000円
3,000円
検査料
基本検査料(歯型や写真、レントゲン撮影等)
20,000円
CT撮影費(成人の方は基本的に撮影します)
10,000円
診断料
検査結果をもとに治療方針を検討し、ご提案いたします。
20,000円
乳歯が多く残っている方
(小学校低学年くらい)
第一期治療費
顎の成長のコントロールや、これから生えてくる永久歯のための準備をします。
150,000〜300,000円
調節料
来院毎にかかる費用。
3,000円
第二期治療費
永久歯が生えそろう頃に本格的な装置をつけます。
第一期治療だけで良くなった場合には行わない可能性もあります。
300,000円〜
550,000円
調節料
来院毎にかかる費用。
5,000円
永久歯が生え揃っている方
(小学校高学年~大人まで)
本格矯正治療費
治療方針、難易度によって異なります。
400,000円〜700,000円
調節料
来院毎にかかる費用。
5,000円
インビザライン
見えないマウスピース矯正
850,000円
(調整料3,000円)
舌側矯正
ハーフリンガル装置(上が裏側、下が表側)
※上下とも裏側の治療は現在行っておりません
850,000円
(調節料5,000円)
部分矯正治療
※金額は治療範囲に応じて異なります。
80,000〜300,000円
矯正用アンカースクリュー
スクリュー単独使用の場合:1本
15,000円
口蓋にi-stationを使用する場合
60,000円
・矯正治療費のお支払は分割が可能です。回数・方法はご相談に応じます。
・キャッシュレス決算は以下の種類がご利用いただけます。
【各種クレジットカード、電子マネー(iD、waon、楽天Edy、nanaco、交通系ic)、コード決算(paypay)】
大人の矯正治療
矯正治療はこどもの治療というイメージがありますが、近年は成人になってから矯正治療を始めることはめずらしいことではなくなりました。社会人や家庭を持った方、シニア世代まで、幅広い年齢層が矯正治療に関心を持つようになっています。
成人になってから歯ならびを良くすることにより、自然な笑顔が生まれ、自信を持って人と接することができます。笑顔が素敵になると印象も良くなり、お仕事やプライベートのさらなる充実につながるでしょう。
かみ合わせを改善することは、むし歯や歯周病の予防にもつながります。咬む機能(咀嚼機能)が向上することは、全身の健康維持に大きな役割を果たします。いつまでも美味しく食事をすることができれは幸せですね!
成人では矯正装置の見た目を気にされるため、目立ちにくい矯正装置を検討される方が多くなります。当院では裏側の装置やマウスピース装置を取り扱っておりますが、症状により使用が制限される場合や、生活スタイルと合うかどうか、コストの問題など、患者様に適したものかどうかよく検討することが必要です。
また、歯周病やむし歯、顎関節症などのリスクを抱える方も多いです。そのため、治療前の口腔内の健康状態の十分な確認や、歯にかける力の配慮、矯正中の口腔ケアが特に重要となります。かかりつけ歯科の先生との連携が重要となります。
成長期の子どもと違い、顎の骨の成長が終了しています。骨の代謝が少なくなるため、歯の動きがゆっくりとなり、治療期間がやや長くなる場合があります。治療期間には十分なゆとりが必要となります。
年齢に制限はありませんが、骨や歯の状態、また全身疾患の状況により矯正治療が困難な場合もございます。矯正治療にご興味がある場合には、ご自身がどのような状況であるかお話だけでも結構ですので、一度ご相談にお越しください。
部分的矯正治療
「気になる前歯だけ治したい」「奥歯がかみ合っていないので改善したい」このようなご希望も少なくありません。
基本的には全体を治療することが理想ですが、治療の負担や期間を考えて部分的な治療を選択する場合があります。部分矯正治療は本当に様々な場合があり、咬み合わせの状況など、症状によっては部分治療では改善が困難なため、治療をお断りする場合もございます。治療が可能な場合でも、見た目の改善だけで咬み合わせは不十分なままであるなど、治療によるデメリットもよくご理解いただくことが必要となります。
こどもの矯正治療
こどもの矯正治療の最大の特徴は、成長により常に変化しているということです。変化というのはお口やあごの状態はもちろんのこと、ご本人のお気持ちや生活環境も変わっていくのでそれぞれに配慮することが必要となります。
歯並びが完成する前に生じた小さな問題点を解消することで、大きな問題を防ぐことができたり、成長発育をうまく利用することで理想に近い状態とすることができるなど、有意義な治療を行うことが可能な時期ではありますが、誰でも早く始めればよい、というものではありませんので注意も必要です。
あご成長の問題はとくに重要で、上下顎骨のバランス等を精査し治療方針を検討いたします。成長発育を利用する治療法を行う場合は長期間の治療となる場合も多いです。
矯正治療はどんな治療でもお子さんに負担がかかります。親御さんのご希望だけでなく、ご本人のお気持ちが大切です。低年齢では理解することが難しいですが、どんなことをするのかはじゅうぶんにお話し、ある程度の納得がなければ治療は始められません。無理に始めてしまうと途中でやめてしまったり、過度のストレスを与えてしまうことなどが心配されます。
矯正治療は早い方が有利なことも多いですが、絶対の治療ではありませんので、納得できるまで待つことも大切です。
年齢によって注意するポイントは様々ですので以下を参考にしてみてください。
就学前:乳歯だけの時期

おもな相談内容;反対咬合:前歯のでこぼこ
乳歯のお悩みで最も多いのが前歯のかみ合わせが反対になっているということです。
反対といってもその原因により対応は異なります。遺伝的な問題で骨格のバランスが原因の場合には、長期的な成長観察が必要となりますのですぐには治療は行いません。
生活上の悪習慣(舌の使い方の不正、指しゃぶり等のくせ、口呼吸等)が原因と考えられる場合には、歯を動かすのではなくまずは悪習慣の改善を考えます。くせを改善することは簡単ではありませんが、MFTというトレーニングを行うと有効な場合があります。
この時期に注意するのは、咬み合わせが左右にずれている場合です。交叉咬合と呼ばれますが、あごの歪みにつながり、放置してしまうと改善が困難となりますので早期に改善することが望ましく、乳歯の段階でも治療を開始することがあります。
小学校低学年:
上下の前歯が永久歯に生え代わるころ
おもな相談内容;前歯のでこぼこ、前歯のかみ合わせ(反対・出っ歯)
この時期はでこぼこのご相談がかなり増えてまいります。
永久歯は乳歯より大きいので、乳歯の歯ならびがすき間なくあまりにきれいだと、永久歯の生える場所は不足しますので、前後に重なったり、ねじれたりして生えてきます。
でこぼこの程度によりますが、軽度の場合は第一期治療として矯正治療を行い、上下前歯の歯並び・かみ合わせ改善を行います。その後永久歯の生え代わりを経過観察し、犬歯の生え方などに問題があれば永久歯全体の本格矯正治療(第二期矯正治療)を行うかどうか検討します。
歯の大きさがかなり大きいなど、将来的に永久歯を抜歯する治療が必要な可能性が高いと思われる場合では、この時期には治療を行わず、永久歯列が完成するころまで待つこともございます。
小学校高学年:
乳歯の奥歯が生え代わるころ
おもな相談内容;八重歯が心配・上の歯が出ている
八重歯は犬歯の生える場所が足りずに外側にはみ出した状態のことを表現した言葉です。上あごの犬歯は生えてくる順番が最後になることが多いので、他の歯に場所を使われて行く場所を失い、外側にはみ出してしまいます。歯の大きさが非常に大きく、重度の八重歯の場合には永久歯(小臼歯)を抜歯して矯正治療を行うことも少なくありません。
また、もぐっている永久歯が自然に生えてくることができない状況(埋伏歯)の場合にはこの時期に対応することが必要となります。外科的な処置を併用してもぐった歯を引き出す治療(開窓牽引術)を行います。状況は様々で難しい治療となりますが、時期を逃すとさらに難しくなりますので、早期の治療をお勧めします。
上の前歯が出ているというお悩みも多いですが、単純に前歯が前に出ているのか、下顎が小さすぎて相対的に上の歯が出ているように見える骨格の問題なのかの判断が必要です。下顎を前に成長させる「成長誘導」が可能な場合はこの時期から開始することが最適です。
中学生:
永久歯列が完成するころ

おもな相談内容;でこぼこ・反対・出っ歯など様々
多くの方が第二大臼歯まで28本の永久歯が生えそろい、歯ならび・かみ合わせの問題もはっきりしてきます。
この時期からは本格的な矯正治療を行うことを検討しますが、男性の場合はちょうど第二次性徴期と重なり、下顎の成長がピークとなります。骨格的要因が大きな反対咬合(下顎前突症)の方の場合には成長が終了するまで治療は開始しないことが多いです。重度の下顎前突症の場合には顎を手術することでかみ合わせを改善する方法(外科的矯正治療)が必要となることもあります。当院では対応しておりませんので、成長が終了するころに大学病院をご紹介させていただきます。
見た目が気になる年頃となりますので、患者さんご本人のお気持ちを十分に考慮し治療を検討します。部活など学校生活も忙しくなりますので、しっかりと治療に専念できるかどうかも大切です。
高校生:
永久歯列が完成 成長はほぼ終了
おもな相談内容;でこぼこ・反対・出っ歯など様々
男性の場合はまだ身長が伸びていますが、女性ではほとんどの方で成長は終了、男性でもピークは過ぎていることがほとんどとなります。歯ならび・かみ合わせもほぼ完成し、大人の矯正治療と同様に考えることができます。成人よりも骨の代謝は高く、歯の移動は行いやすい時期ですが、親知らずが完成する時期で、奥歯を圧迫してくることもあるので注意が必要です。
身体としてはいつでも治療が可能な時期ですが、卒業後の進学などで転居をする可能性を考えなければなりません。本格矯正治療の場合には少なくとも2年はかかりますので、卒業までに終わる見込みがない場合には治療開始を見送り、進路が決まってから始めることをお勧めします。
成長期のお子様の矯正治療を考える場合、とくに思春期は多感な時期でもありますので、歯ならびのお悩みがどれだけの心理的な負担となっているのかもよく考慮していただきたいです。
歯並びを気にするあまりにうまく笑えない、写真を撮られたくないなどの様子がある場合には早めに改善してあげられると良いと思います。逆に、矯正装置をつけること自体に抵抗感が強い場合もあると思います。
どちらの場合もご家庭にてよくお話をしていただきたいですが、患者様ごとに状況は異なりますので、気になることがある場合には、まだ具体的に治療は考えられないという段階でもまずはご相談ください。
矯正装置の種類
当院で使用している矯正装置です。
マルチブラケット装置(表側矯正)
いわゆるワイヤー矯正と呼ばれるもので、最も一般的な装置です。歯の表面に金属や樹脂、セラミック製のブラケット(留め具)を接着し、そこにワイヤーを通して歯を引っ張ることで、徐々に歯並びを整えます。

- メリット
- 広い症例に対応可能で、細かな歯の動きに優れています。また、他の矯正装置に比べて費用が比較的安価です。
- デメリット
- 前歯には半透明の装置を装着しますが、外から見えるので、審美性が気になる方には不向きです。装置が唇や頬に当たって痛みや違和感を覚えることもあります。
当院では前歯部には比較的審美性の高いブラケットを使用しています。
リンガルブラケット(裏側矯正)
歯の裏側(舌側)にブラケットとワイヤーを装着する方法です。外側からはほとんど見えないため、審美性を重視する方に人気があります。当院では上顎歯列のみに裏側に装置を使用し、下顎は表側に装置を装着する「ハーフリンガル装置」による治療のみ行っております。
- メリット
- 装置が見えにくいので、見た目を気にせず矯正治療ができます。
- デメリット
- 発音や舌の動きに影響が出やすく、慣れるまで違和感が強い場合があります。装置の清掃も難しく、費用は割高となります。
マウスピース型矯正装置(アライナー矯正)
近年急速に普及しているのが、透明なマウスピースを使用した矯正装置です。患者さん自身で取り外し可能な透明のマウスピース(アライナー)を、段階的に交換しながら歯を動かしていきます。現在様々な商品が存在しておりますが、安価な粗悪品もによるトラブルも多いようですので注意が必要です。当院では世界中で実績があり信頼性の高い「インビザライン」をおもに使用しております。
- メリット
- 装置が透明で目立たない。食事や歯磨きの際に取り外しができ、口腔衛生を保ちやすいです。また、金属アレルギーの心配がありません。
- デメリット
- 一日20時間以上の使用が不可欠で、しっかりと自己管理ができないと治療が成功しません。重度の不正咬合には不向きな場合があり、一時的にワイヤー装置を使用する場合があります。
矯正用アンカースクリュー
ワイヤー矯正やマウスピース装置による治療の補助として使用するものです。
チタン合金製の小さなスクリュー(ネジ)を骨に埋め込み、矯正装置の支えとします。これにより、従来よりも効率的に歯を動かすことが可能になりました。
- メリット
- 矯正治療の際に支障となる反作用を防げるため、移動したい歯をピンポイントで動かすことができたり、治療期間の短縮や難症例への対応力が高まります。
- デメリット
- 骨の状態が良くないとスクリューが定着できずに脱落してしまうことがあります。歯槽骨の厚さが十分であり、骨密度が低すぎないことが必要となりますので、成長の終了した16歳以上の患者様で使用を検討します。骨の状態を精査するため、必ずCT撮影を行います。
保定装置
後戻りを防ぐための装置です。すべての患者様に必要で、固定式と取り外し式のものがあります。
固定式はおもに前歯の裏側に細いワイヤーを接着します。大きなでこぼこやねじれはとくに戻りやすいので固定式が有効です。初めは違和感がありますが、慣れるとほとんど気にならなくなります。
取り外し式は透明のマウスピースまたはワイヤーとプラスチックの組み合わせでできたものがあります。症状により、固定式と一緒に使用することもあります。
保定装置は少なくとも2年間は使用します。安定が難しい症状の患者様はそれ以上使用します。長期間歯ならびを安定させることは非常に難しく、わずかな後戻りも心配される場合には10年以上保定装置を希望される患者様もいらっしゃいます。
その他の矯正装置
矯正治療には、上記以外にもさまざまな補助的な装置が使われます。
取り外し式のプレート型装置
低年齢の患者様に使用することが多い装置で、就寝時を中心にご家庭で使用します。反対咬合の改善や歯列の幅を拡げるなど大まかな動きが可能です。この装置だけでは細かい移動は困難なため、マルチブラケット装置も併用することが多いです。
機能的矯正装置
成長期のピークを中心として顎の成長誘導を行う取り外し式の装置です。
就寝時を中心として家庭内で使用します。成長を促す目的ですので長期間の使用が必要ですが、食事や学校生活への負担は少なくなります。根気強く使用することが大切です。
ヘッドギア
マルチブラケット装置と一緒に使われることが多い取り外し式の装置で、上の奥歯を後方に移動する力を与えます。主に上顎前突症の患者様や抜歯治療の患者様に使われます。
お口のトレーニング(MFT)
舌の使い方や唇の力を鍛える訓練のことを口腔筋機能療法(MFT)と呼びます
舌や唇、頬などは口腔周囲筋と呼ばれ、歯並び・かみ合わせに大きく影響します。
たとえば舌の力だけが強いと、歯列は大きく拡がりすき間ができ、唇だけが強いと歯列はせまく、歯並びはでこぼこになります。
舌の動かし方や飲み込み(嚥下)方に問題があると口腔周囲筋のバランスが崩れ、歯列の形態や発育にも影響を及ぼします。これらは無意識の習慣であり悪習慣となります。
このような場合に矯正治療だけを行っても原因が解決していないため、せっかく治療を行ってもすぐに戻ってしまいますのでMFTを行うことを検討します。
MFTはおもに成長期の患者様(5歳~12歳ころ)を対象とします。
(一部の成人矯正治療を受ける方で対象となる場合もあります)
- おもな悪習慣
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- ・指しゃぶり
- ・舌突出癖(舌を前に押し出す)
- ・異常嚥下癖(飲み込むときに舌に力が入る)
- ・口呼吸(いつもおくちが開いている)
- ・偏咀嚼(片方でばかり咬む)
- ・姿勢(ねこ背、頬杖をつくなど)

とくに指しゃぶりや舌癖は出っ歯や開咬(前歯がかみ合わない)の原因となります。
これらの悪習慣は早期に改善しておくことで、歯並びや成長への影響を最小限にすることが可能です。
アレルギー性鼻炎など、耳鼻科的な疾患が原因で呼吸に問題がある場合にはMFTだけでは改善できない場合もありますが、トレーニングを行うことにより口を閉じる力をつけることは重要です。
MFTが必要かどうかは診察により判断します。
患者様ごとに必要なトレーニングメニューを計画し、月一回程度の来院時に指導を行います。MFTは全身の筋トレと同じように、ある程度長い期間、ご家庭で毎日行って頂くことが必要です。すぐに効果が現れない場合もありますが、トレーニングだけでかみ合わせが改善した例もありますので根気よく頑張ることが大切です。

